(記者)
産経の阿比留です。
秘密の指定解除のルール化に関連して、1つお伺いいたします。国民が国政について正しい判断を下し、評価するには、政府からの正確で適切な情報の開示、提供が必要です。一方、最近では、菅政権が中国漁船衝突事件の映像を恣意的に隠蔽し、国民から判断材料を奪い、さらに目隠しした事例がありました。総理はこれについてどうお考えになり、あるいはどのように対処されていくお考えかを改めてお聞かせください。
(安倍総理)
菅政権が隠したあの漁船のテープは、もちろん特定秘密には当たりません。問題は、あのときにも発生したわけなのですが、つまり、誰がその判断をしたのか、明らかではありませんね。菅総理なのか、仙谷官房長官なのか、福山官房副長官なのか。誰が、本来公開すべき、国民の皆様にも公開をし、世界に示すべきですね、日本の立場の正しさを示すテープを公開しなければならないのに公開しなかった、間違った判断をしたのは誰か。このことも皆さん分からないではありませんか。しかし、今度の法律によって、そもそもこれは特定秘密にはなりませんが、もし特定秘密としたのであれば、その責任も全て所在は明らかになるわけでありますし、5年毎にですね、それはこの指定が解除されるかどうかということについてもチェックされることになるわけでありまして、大切なことは、しっかりとルールを定めて保全をしていく、保全はきっちりとしていくということではないかと思うわけであります。
そして、当然、そうした特定秘密もそうなのですが、秘密文書は、歴史の判断を受けなければなりません。つまり、国立公文書館にスムーズにそれが移管される。そのルールも今度はちゃんとでき上がるわけでありまして、現在の状況よりもはるかに私は改善されると、このように思っております。ですから、この法律が施行されれば、菅政権で行った、誤った、政権に都合のいい情報の隠ぺいは起こらないということは、断言してもいいと思います。
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/1209kaiken.html