【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の趙泰永(チョ・テヨン)報道官は21日、初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した韓国の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)を「犯罪者」と呼んだ日本政府に対し、「歴史に逆行する発言」とあらためて批判した。
趙報道官は「日本は過去の歴史を直視し、謙虚に反省しなければならない」と指摘。「言葉では反省すると言いながらこうした発言をすると、(日本政府に)反省の意志(があるかどうか)を考え直させる」と述べた。
また、「こうした歴史に逆行する発言をしながら国際社会で積極的な役割をするというのは自己撞着(どうちゃく)と言わざるを得ない」とした上で、「安重根義士は犯罪者ではない」と強調した。
韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は18日、中国の楊潔チ国務委員との会談で、6月の韓中首脳会談で協議された安重根の石碑建立が順調に進んでいると謝意を表明した。中国では伊藤博文が暗殺された中国黒竜江省ハルビン駅での石碑建立が進められているとされる。
これについて日本の菅義偉官房長官は19日の記者会見で、「わが国は韓国政府に対して、安重根は犯罪者であるとこれまでも伝えている。そうした中でこのような動きがあることは、日韓関係のためにはならないのではないか」と批判した。
安重根は韓国や中国では日本の植民地支配と闘った運動家として評価されている。中国外務省の報道官は19日の定例会見で、安重根は中国でも尊重されているとした上で、石碑建立を進めることを検討するとの意向を示した。
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